マクガフィン

マクガフィンという言葉を最近覚えました。バリュエーション無視の日本株相場に飽きてきたからかもしれません。異常に日本株をアンダーウェートしていた外人投資家が、投資先不足であまりまくっている現金の処理を日本株に向けているからです。そのため、個別銘柄の深いリサーチをせずに安いものから買うので、PBR1倍以下の銘柄が一気に1倍に向けて上昇しています。ROEが資本コストを上回っていないとPBR1倍は、下値にはならないはずですが、にわか日本投資では、そこまで細かくは見てられません。日本担当を今から雇ったりしていては、間に合わないので。

というわけで、既にルールは変わったので、そのルールでやらないとこちらも負けてしまいます。多数決の世界ですので。

また、話がそれました。マクガフィンです。人類の資産ウィキペディアによると以下の通りです。

マクガフィン(MacGuffin, McGuffin)とは、映画(スリラー・サスペンス物に多い)などの作劇上で、登場人物への動機付けや話を進めるために用いられる、仕掛けのひとつである。作品の登場人物は非常に重要なものだと考えているにも関わらず、観客にはほとんど説明されなかったり、説明されたとしても価値が疑わしいような「なにか」のことである。」

マクガフィンという言葉はアルフレッド・ヒッチコックによって考案されたとされる。

電車内で「あの棚の上の荷物は何だ」と聞く。
もう一人が答えて「マクガフィンさ」
「何だそれは」
スコットランドでライオンを捕まえる道具さ」
スコットランドにはライオンはいないだろ」
「じゃ、あれはマクガフィンじゃないな」
という噺が元になっている。

下記にある例のように、マクガフィンとは単なる入れ物のようなものであり、その中身は『汚名』のように置き換えが可能であり、『北北西に進路を取れ』のように存在しなくても構わない。大切なことは、観客がその入れ物を巡る登場人物のやり取りに、サスペンスを感じることである。

日本の古典美術の技法で、作品の一部に、余白を残すことで、そこに観察する人の想像力を加えてもらって完成させるという話を聞いたことがあります。これも一種のマクガフィンだと思います。究極のカスタマイズ化ですかね。人間の想像力は偉大です。

「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より、頭の中はもっと広いでしょう」(三四郎より広田先生の言葉)

とらわれちゃだめなんですね、笑。