トレーダーの種類

明日の株式市場はようやく下げに転じそうです。この総楽観論はなんだったんでしょうか。下落相場における中間反騰とはこういうことをいうのでしょうか?

さて、今日は株式市場のトレーダーについて書こうと思います。株式市場には、2種類のトレーダーがいます。

 ①エグゼキューション型トレーダー
  主に現物の株式のトレーダーです。現物株は、東証を通して競売方式でトレードされていますので、その東証への注文を行います。顧客(投資家)の注文をタイミングと分量を調整することで、VWAP(平均売買単価)に勝つことを目的としています。例えば、今日1日を使ってトヨタ株を100億円分売りたいという注文を受けたとします。トレーダーは、前日の米国市場が上昇して引けたので、午前中はトヨタ株も高いと予想して、100億円分を午前中だけで売り切ることで、高く売り抜けることを目指すという具合です。

 ②マーケットメイク型トレーダー
  デリバティブ商品は、上場されていませんので、証券会社自身が東証の役割をします。その際のプライスを決めるのが、マーケットメイク型トレーダーの仕事です。お客さんが買いたいデリバティブ商品の価格をトレーダーが決めて、お客さんがそれで満足すればその価格で買ってもらいます。マーケットメイク型トレーダーは、お客さんに商品を売却した際、その反対商品を分解してヘッジします。ヘッジした分に手数料を上乗せしたものをプライスとしてお客さんに提示しているわけです。複雑な商品は、お客さんには、プライスがわかりませんので、手数料が大きく乗っていてもわかりません。抜きたい放題というわけです。逆に単純な商品は、お客さん側でもある程度プライスがわかりますので、あまりに手数料を乗せると他ブローカーに注文を出してしまうということになります。証券会社がより複雑な商品を作りたいという欲求に駆られる原因はここにあります。サブプライムもその結果だといえます。現物資産(不動産)とデリバティブ商品の売り手と買い手の距離が離れすぎたということでしょう。現物に近いところに買い手がいたら、あんな無茶な融資はしなかったでしょう。

長くなってしまいました。さすがに眠いので。。。また、明日!