本日の株式市場

本日のTOPIXは、-0.23%の下落でした。一応当たったということで、ご勘弁を。

さて、明日はどうでしょうか?

自分は、下がると思います。ですが、今回は、あまり自信がないです。

ただ、先行きの景気回復を織り込んだ株価の長期上昇局面の到来には、まだ早いと思っています。今回の長期金利上昇が、企業の資金ニーズの高まりよるものではないと考えるからです。低位フラット化したイールドカーブが、企業の資金ニーズの高まりから、長期金利が上昇し、スティープ化し、金融セクターの改善を促し、景気がV字回復するというのは、美しいですが、まだ早いと思います。

当たり前に考えて、企業の資金ニーズは、高まっているでしょうか?今日の鉱工業生産は、コンセンサスを大幅に下回る-3.1%です。企業の方と話してみた実感としても、特に手ごたえは感じません。今回の長期金利上昇は、ただの日本国債の投げ売りです。マクロ経済は、非常に有益なツールですが、現場で何が起こっているのかをしっかり考えないと間違えてしまいます。

2006年に、「米国が、逆イールド化していて、理由はよくわからないが、過去の例を見る限り、これは不況の前兆だ」と日経金融新聞に述べていた鋭いインド人のエコノミストがいました。もし彼が、米国へ行って、不動産融資窓口で、どんな人が、ローンを受けているのかを見れば、すぐさま理由が理解できたはずだと思います。

さてさて、昨日の経済学とマーケティング学の違いですが、2つの学問のマーケットを観察する視点が異なるというのが正解です。

経済学者は、マーケットの参加者は、皆かしこく、合理的な行動を取るはずという前提で議論を始めます。そのため、足元に落ちていた100ドル札を見て、ウォールストリートという最もお金にうるさい人々がたくさんいる中で、誰にも拾われず落ちているのは、おかしいと考えます。よって、この100ドル札は、偽札に違いないので拾っても無駄だと。

一方、マーケティング学は、マーケットの参加者は、必ずしも合理的行動を取らないということを前提に、置いています。そのため、足元に落ちている100ドル札は、誰も気づいていないだけだから、あわててひったくったのです。

経済学者とマーケティング学者が、交差点にいるたくさんの人(マーケット)をどう捉えていたのかが、ポイントというわけです。

実際の株式市場の中では、経済学的側面とマーケティング学的側面の双方が存在していると思います。なので、とても難しいのです。。。

ちなみに、自分だったら、確実に、ひったくると思います、笑